エビングハウスの忘却曲線に学ぶ
エビングハウスの忘却曲線は、人間の記憶について、時間の経過と忘却との関係を示した研究成果です。
図1から、実に衝撃的なことが分かります。
◆ | 暗記練習をして100%覚えたとしても、20分経過すると約40%は忘れる。 |
◆ | 1日経過すると約75%は忘れる。 |
◆ | 1ヶ月経過すると約80%は忘れる。 |
一度覚えた後に何もしなければ、「忘れてしまうのは当たり前」ということです。
それでは、次の図2は何を表しているのでしょうか。
図2を見ると、
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復習を繰り返すと、忘却曲線が徐々に緩やかになることが分かります。 |
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復習を繰り返すと、元の状態に戻すのが楽になることが分かります。 |
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復習を繰り返すと、覚えている割合が非常に高くなることが分かります。 |
図1と図2から導き出した結論
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復習しなければ、覚えたことが消えていくのは当たり前のことである。 |
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記憶を定着させるには、早めの復習が有効であり、定期的な復習も必要である。 |
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復習の繰り返しにより、短期記憶が長期記憶に変わる。 |
※ 短期記憶とは、一時的な記憶で脳には保管されずに消えてしまう記憶のこと
※ 長期記憶とは、脳に保管された記憶のこと(忘れても思い出すことのできる記憶)
復習が学力向上のカギ
忘却曲線が示すように、学校で習ったことも復習しなければ、どんどん忘れていくのが当たり前なのです。学校には復習をする時間割がありませんので、家庭学習の中に復習をする時間を設けることが必要です。
学校の宿題がない日は、家庭学習を復習の時間にしましょう。忘却曲線が教えてくれた復習の大切さを理解し、復習に力を入れましょう。復習の繰り返しが学力向上への近道なのです。
以 上